トーナメント中継を見て、ラウンドしたいなと思う憧れのコースを詳しく紹介するこのコーナー。今回は太平洋クラブ御殿場コースの2回目、10番からのインコースを紹介!

各ホールにメリハリがあり「プレーしていて面白い、けれど難しい」と感じるコースこそがいいコースの条件といえる。そんなコースはそれほど多くはない。

その最大の理由は、昭和30~40年代はゴルファ―の多くが社用族だったことから「林間、フラットでプレーがしやすい」を設計理念としていたからだ。これはコース設計をオーダーする側の経営優先とすることから生じたことで、決してゴルファーのためのコース設計がされたわけではない。

 そのような時代背景を持っていた日本のゴルフ場だが、ゴルファーの間では本格的なコースを待ち望む声も多くあった。

 そんな時に誕生したのが「太平洋クラブ御殿場コース」だった。

 ほどよい起伏を持つ地形、変化があり飽きの来ないルーティング、そして難易度の高いグリーンと、多くのゴルファーが熱望していた、ある意味で理想とするコースの誕生で、開場するとたちまち話題のコースになったのは当然だった。

 第1回太平洋クラブマスターズは、千葉の総武CCでおこなわれたが、2回目以降は、御殿場コースでの開催となっている。世界の強豪がその技を披露するにふさわしい舞台として造られ、選手も迫力のある戦いぶりを我々に見せてくれた。特にグリーンに対しての評価はかなり高いものがある。

 前回では本格的トーナメントコースでもある御殿場コースのおもにアウトコースの面白さを書いたが、さらに変化がありより面白いインコースも何ホールか説明しておきたい。

 コース設計において、前半の9ホールはどちらかといえば“肩慣らし”的な要素が強く、後半の9ホールは“勝負をする”構成になっているといっても過言ではない。

 10番はやや打ち下ろしで、フェアウェイ右に大木があることから、心理的にフェアウェイ左を攻めていくことになる。ところが左にはバンカーと法面があり、この場所に打ち込んでしまうことは多い。そうなると複雑なライになり2打でグリーンを捕らえることはやや難しくなる。もちろんバンカーには入れたくはない。では1番と比べるとどちらが難しいかと問われると、圧倒的に1番の方が難易度は高い。

画像: やや打ち下ろしの10番。木のレイアウトが利いている

やや打ち下ろしの10番。木のレイアウトが利いている

 インコースで、もっとも「嫌なホールは」と問われたら即座に14番と答える。トーナメントでは422ヤード、レギュラーからは355ヤードだから距離から見ればそれほどではないと思われがちだが、グリーン手前の池が何とも厄介に思えるのだ。このホールは2打目が難しいと思う。その理由はパー4なので2打でグリーンを捕らえなければならないからだ。少しでもミスをすれば池の餌食になるかもしれないという恐怖感がある。では安全策でレイアップという選択肢もあるが、微妙な距離感に惑わされる。さすがHC2のホールだけあり、最初からこのホールには苦手意識に支配されてしまう。

画像: 池越え打ち下ろしの17番。振り返れば富士山が見える

池越え打ち下ろしの17番。振り返れば富士山が見える

 17番は打ち下ろし池越えのパー3。グリーンに乗せる自信がなければ右から攻める方が良い結果が得られる。カップにボールを沈めて振り返ればそこには霊峰富士の雄姿があり、この一瞬だけでも「来てよかった」となることは間違いないだろう。

 最終18番は多くのドラマを生んだホールだ。レギュラーから490ヤードになり、1打目は左バンカーを狙っていくか、安全に打っていくかの選択を迫られる。個人的に難しいと思うのは2打目だと思う。池の手前で止めるか、フェアウェイ左方向めがけて果敢に攻めるか、となるからだ。

 アウトに比べ、インはドラマチックといえるホールが多くある。しかも息が抜けない、気も抜けない。だがそれだけに、例えスコアが悪くても達成感に満たされるのではないだろうか。そして「もう一度挑戦してみたい」という気持ちにもなることだろう。

解説/吉川丈雄

画像: 数々のドラマを生んだ18番。2打目の決断を求められるホール

数々のドラマを生んだ18番。2打目の決断を求められるホール

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