ゴルファーなら1度はラウンドしてみたいと憧れる、マジェスティオーナーズクラブのコンペの開催場所としても知られるゴルフコースを詳しく紹介! 1回目は静岡県の名門・太平洋クラブ御殿場コース

【コース情報】
所在地/静岡県御殿場市板妻941-1
18H/7327Y/P72
開場/昭和52年4月
設計/加藤俊輔 改造/リース・ジョーンズ 監修/松山英樹

富士山を望む丘陵地にある御殿場は、平安時代に伊勢神宮の荘園があったことから御厨(みくりや)とも呼ばれる。御殿場市街地の標高は250~700メートルだ。西に富士山、東に箱根、北に丹沢、南西に愛鷹の山に囲まれた高原でもあり、特異な地形から熱帯夜や猛暑日が観測されたことがなく、首都圏から一番近い避暑地としても認識されている。標高576メートル、ゴルフ場として最適といえる緩やかな地形を持つ板妻地区に昭和52年、ゴルフ場が誕生した。

 太平洋クラブ御殿場コースだ。

コースの設計をしたのは加藤俊輔。全長は7232ヤードで、当時としてもかなり距離の長い印象があった。昭和40年代後半では「本格的ゴルフ場は7000ヤード以上ないといけない。なぜなら距離が短いとプロのトーナメントが開催できない」とされ「7000ヤード以上あれば国際的なトーナメントを招聘して開催することができる」という意見もかなりあった。

画像: 戦略性の高いコースのオープニングを飾る1番ホール。地形を巧みに使ったレイアウトはゴルファーの挑戦意欲を掻き立てる

戦略性の高いコースのオープニングを飾る1番ホール。地形を巧みに使ったレイアウトはゴルファーの挑戦意欲を掻き立てる

 加藤の設計したコースの特徴は、地形を巧みに使っていることに尽きる。1番は打ち下ろしの左ドッグレッグで左ラフには池がある。2番はほぼ平坦で距離があり、3番は緩やかに上っていくことから実測よりも距離が長く感じるパー5、4番は打ち下ろしながらやはり距離のあるパー3という組み合わせになっている。

 プレーヤーは、この4ホールでかなり難易度が高いことを認識することになる。18ホールの内、まだ4ホールなのにだ。出だしの1番は打ち下ろしていくが、ホールを消化するにつれて標高も少しづつ変化していく。この僅かな変化がゴルファーに錯覚を覚えさせ、難易度をより高くさせてもいる。つまりコース設計者加藤の意図にまんまと嵌められてしまうわけだ。

画像: 4番は打ち下ろしながら距離のあるパー3。ここまでの4ホールでコースの難易度の高さがゴルファーの頭にインプットされる

4番は打ち下ろしながら距離のあるパー3。ここまでの4ホールでコースの難易度の高さがゴルファーの頭にインプットされる

 4番を終えると「涸れ川」を渡る。この川を渡ると、緩やかに上る5番と緩やかに下る6番の2ホールがある。特徴的なのは6番で,緩やかに打ち下ろしていく右ドッグレッグで、グリーンの手前には池がある。1打目ではグリーンを視認することはできないが、2打地点にくるとこのホールの難しさに直面することになる。多くのゴルファーは「ティショットはもっと左に打てばよかった」と思い、「2打目は池に届かないだろうか」と心配をすることになる。

 池とグリーンの位置が微妙で、3打目を打ちやすくするために2打目の落とし場所を計算するゴルファーも多くいる。この6番はHC1の難ホールでもある。

画像: HC1の難ホール6番。2打目地点に来て初めて、もっと左に打てばよかった……と思い知らされる

HC1の難ホール6番。2打目地点に来て初めて、もっと左に打てばよかった……と思い知らされる

 8番はもっとも好きなホールで、グリーン方向を遮蔽するかのようにフェアウェイ左から林がせり出している。自信があればフェアウェイ右寄りから高弾道で果敢に攻めるか、それともレイアップして大怪我をしないようにするかゴルファーを悩ます。クラブハウスがある標高にほぼ近づく9番は1、2打とも打ち上げになり、ミスをするとかなりの距離を打つことにもなる。

このようにホール毎にゴルファーにテーマを与えてくれるコースほど面白く感じ、考えるプレーを求められることはゴルファーの技量を高めることにもなる。「よいコースがよいゴルファーを育てる」ことになる。

解説/吉川丈雄

This article is a sponsored article by
''.